再起を果たすためのタイミングと方法
倒産が避けられない可能性が出てきた場合、倒産後に再起を果たすためには、タイミングと方法が重要になります。再起を果たすために必要なこととして、次の点があります。
- 倒産するまでに、知人・友人・取引先などからの借入金や保証人となってもらっての借入金については十分な手当をしておく。
- 倒産するまでに、連鎖倒産してしまいそうな買掛先に対して十分な配慮をしておく。
- 事業を可能な限り毀損させないようにして、従業員の雇用を維持するようにする。
なぜならば、倒産をした後に再起を図るとして、現在と同じ仕事をしていく可能性が大きいのですが、案外どの業種でもコミュニティは大きくないので、中小の取引先に迷惑をかけることは可能な限り避けるべきであるからです。新たに事業を開始する場合に応援してくれるのは既存の取引先ですし、もしサラリーマンとして同業者で働かせてもらうことになっても付き合いが継続するであろうことを考えれば、ある意味当然なことでしょう。
これらの条件を満たすためには、資金が完全に詰まってしまう前に決断をすることが必要であり、タイミングは早ければ早いほどよく、資金繰りが詰まりそうになる半年前、どんなに遅くとも3ヶ月くらい前までに決断をすることが重要です。
再起を果たすためには、もうひとつ必要な点があります。 4. 事態を認識し、きちんと倒産と向き合う。
なぜならば、かつてのように経済成長している時代においては、たとえ夜逃げをしても住み込みをして働く、あるいは飲食店等をはじめるなどをして生活していくことができましたが、現在のような低成長時代では、ビジネスも成熟し別のコミュニティーでゼロからはじめて生活していくのは大変難しいからです。
生きていくためにも、倒産ときちんと向き合うことが必要になります。一時的にはつらいこともあるかもしれませんが、再起を果たすためには決して逃げ出さないでください。